こちらの記事では、馬祖 北竿の見どころについてまとめています。
2023年7月、1泊2日の旅の記録です。
馬祖列島(北竿・南竿)のまとめ記事はこちら。
馬祖列島(北竿・南竿)ので見学できる軍事施設の記事はこちら。
台湾連江県に属する北竿は面積9.3 km²、人口2000人程度。
お隣の南竿に比べ、田舎で素朴な島という印象。
馬祖全体に言えますが、人が親切で、昼夜ともに治安は良いと思います。
台湾本土からは200km以上離れていますが、中国本土からはわずか10kmの距離で、対岸に中国福建省がよく見えました。
★アクセス
台北の松山空港から国内線で約1時間で北竿空港へ。(他に台中空港からも運航しています)
1日数便が運航していますが、座席数も少なく需要の多い路線なので、
特に休日は早めに押さえないと希望の時間が取れません。
日本から訪れるには、日本の空港→台湾 桃園国際空港→台北 松山空港→北竿空港というルートになりますが、
まずは、北竿空港と台北 松山空港の往復を押さえて、そこから台湾ー日本の往復、宿の予約に進むのが良いと思います。
なお、馬祖へは台湾の基隆港から船もありますが、片道7~8時間の夜行船、かつ南竿までの船なので、そこからまた北竿へは船の乗り継ぎが必要となります。時間に余裕のある旅をしたい方は、船の方が安く移動することが可能です。
北竿ー南竿間は1時間に1往復の船の往来があります。
なお、わたしの実際の旅では、北竿・南竿をそれぞれ1泊ずつの2泊3日の旅で、
台北から飛行機で北竿、北竿から船で南竿、南竿から飛行機で台北というルートでした。
松山空港のスタッフは、桃園と同じくみなさん日本語ペラペラなので、英語で話しかけたのが恥ずかしくなるほど、説明はスムーズ。
UNI AIR(立榮航空)。離島便ならではの小型機。荷物は預け入れ含め、運賃に含まれていました。
島内の移動は、小さな島なので、徒歩+バスなどでも頑張れるかもしれませんが、1泊2日程度の滞在なら断然バイクがおすすめです。効率的に端から端まで移動することが可能なので、1泊2日で十分に島内を散策することが可能でした。
レンタルバイクは、宿に尋ねてみると手配をしてくれる場合が多いです。
料金は24時間2000~2500円程度(≒500元)。
日本と違ったのは、ガソリン満タン返しを求められなかったので、スタンドには行かずに済みました。
空港や港までは、宿の方が送迎してくれます。
当日、宿の方から「空港に着いたら電話して」とメッセージが届いたのですが、中国語が話せないので、北竿空港のインフォメーションカウンターのスタッフに代わりに電話をしてもらいました。
●芹壁集落
北竿を代表する観光スポットとなっているのが芹壁集落。伝統的な閩東建築が最も良い状態で保存されている集落で、集落群の撮影スポットとしても人気が高いですが、集落内にはカフェやレストラン、民宿も数軒あり、伝統的な石造りの家に宿泊することも可能です。
集落自体も広く、遊歩道も入れると全部歩き回るのには1~2時間以上はかかると思います。ささっと見学するなら30分もあれば回ることができます。
地元放送局の開局を記念したオブジェ。芹壁村入口からすぐの展望台に。この展望台から芹壁集落側の撮影がおすすめ。夜の夜景もこの展望台からよく見えました。
★地中海民宿
芹壁集落には宿が数軒あります。馬祖の伝統的集落に宿泊できるのでとても人気です。今回宿泊したのは「地中海民宿」といって、60~70代のご夫婦が営む宿。予約はagodaから行えました。迎えに来てくれたのはお父さんの方で、agodaで予約を行ったときは翻訳サイトを使っていたのでスムーズにやりとりできていたのですが、わたしが、無意識に簡体字を選択していたようで、訪れるまで中国人だと思われていたようです。
会話は筆談とスマホの翻訳を使って。スムーズとは言えなかったですが、ご夫婦にとても親切にしてもらって問題もなく、良い滞在になりました。また北竿を訪れることがあればこの宿に泊まりたいと思います。
料金は、1泊朝食付で1人7000円~8000円でした。(2023年7月時点 1円=4.5NTD)
チェックインの際に、お母さんが出してくれたスイカ。残すのが申し訳ないと思い、頑張って食べきったら同じだけのおかわりをくださり、お腹たぷたぷ状態からの旅のスタート。ただ、7月の馬祖、めちゃくちゃ暑かったので水分補給としては申し分なかったです。笑
窓からの眺めも最高でした。北竿の街(メインストリート)からは少し離れますが芹壁集落の宿泊はとてもおすすめです。
コンパクトな部屋で、伝統的な石造りの家とあって、古いことは古いのですが、掃除も行き届いていて、エアコンの効きもよく、問題のない滞在でした。少し覚悟していたのですが、虫なども全く出ず。
窓は、窓についた木の戸を閉めて、内側から棒でロックするタイプ。
予約段階ではよく分からなかったのですが、トイレ&シャワーは共同ではなく、各部屋にありました。壁についているのがシャワーでバスタブなどはありません。
10年以上前に沖縄の八重山諸島の古い民宿で似たような感じのシャワーを使ったことがありますが、今は日本の離島の民宿でも家庭用お風呂などがあるので、こういったタイプは珍しいです。部屋と同じできちんと掃除がされていて、嫌な感じはなかったです。
洗面台の壁にドライヤーが付いていて、見た目からの想像より風力が強かったのは関心しました。笑
翌朝お母さんが用意してくれた朝食。馬祖ベーグル(馬祖サンド)、豆乳、ゆで卵、スイカ、キュウリ。
水分多めな朝食ですが、スイカとキュウリはやっぱりおかわりをくれたので、水分たぷたぷ感がすごかったです。笑
食後に、台湾のお菓子をくれて、例えるなら落雁のようなお菓子で、一気に水分を全部持って行かれたのには笑いましたが、この朝食の後、遊歩道の散策に行き、さすが夏の台湾離島、とんでもない量の汗をかいたので、この朝食の水分量は理にかなっているのかもしれない、と振り返って妙に納得したものです。
馬祖ベーグル(繼光餅)。馬祖風ハンバーガー。
玉子、豚肉、リンゴが挟んであるのが特徴の馬祖地域の名物料理のようです。
食後、宿のご夫婦と談笑、と言っても直接的な会話はほとんどできなかったですが、をして、すごくいい時間を過ごすことができました。
中国共産党が冷戦期に巻いたビラのようです。ここに何故貼ってあるのか、どういう意図があるのかは読み取れませんでした。
セブンイレブンは世界で大活躍!お皿を入れるのに使っているようでした。
カフェやレストラン、居酒屋やショップなどもあります。
老酒麺線が人気なので、ランチを食べる際にはぜひ。
このレストランで売っていたのが、老酒のアイス。珍しいので食べてみたんですが、なんともクセつよ。1回食べればいいかな、という味でしたが、まあ経験に。
馬祖にはたくさんの廟がありましたが、芹壁集落内の廟で祀っているのはカエルの神様。昔、芹壁集落の人々が海賊で悩まされていたときにカエルの神様が救ったというものらしです。音楽が好きなカエルの神様らしく、ぜひとも参拝したかったのですが、この時は工事中で立ち入ることができませんでした。
●后沃村
空港の東側にある集落
空港からも歩けるところに民家と数軒の宿泊宿、廟などがありました。
●北竿のメインストリート
空港に隣接したところに、北竿の街があり、飲食店や土産屋、お店、宿などが集まっています。
北竿で一番大きなお土産屋さんはメインストリートのこのお店。
この通り沿いのセブンイレブンが島内3店舗(自動販売機店舗を入れると4店舗)で一番大きく、何でも揃う。イートインスペースもあって、中が涼しいので、常に島の方で賑わっていました。この規模の日本の離島ではセブンイレブンを滅多に見かけないのでとても不思議。
馬祖・北竿の夕暮れ時は、台北の街とは全く違う、田舎の哀愁漂う風景で、別の魅力がありました。
★馬祖 北竿グルメ
北竿では、飲食店のクローズが思っていたより早かったので、18時頃までにはお店に入ることをおすすめします。
20時を過ぎると閉店してしまうお店が増えます。
馬祖は海鮮が有名なので、夕食は海鮮メインに食べました。
高粱酒の酒粕が入った赤い炒飯。馬祖名物。とても美味しかったです。450円くらい。
ムール貝は有名なので必食です。立派なムール貝、髭付でした。時価だった気がしますが、そんなに高くはなかったと思います。
夕食を食べたお店を出たところにあった、ティースタンド・スイーツ店。台湾スイーツもありましたが、ボリュームが多く断念し、ドリンクを購入。デザートは、飲食店のご飯に比べると割高な料金設定だったような気がしますが、北竿唯一のティースタンドのようなので、納得。ドリンクの量はかなり多かったので、納得の料金設定なのかもしれません。
●国立台湾海洋大学馬祖校区
国立台湾海洋大学の馬祖キャンパス。海洋高等教育を学ぶ大学で、桃園、基隆港、馬祖北竿の3カ所にキャンパスがあるようです。馬祖キャンパスは2017年に設立。離島に大学のキャンパスがあるのがすごい。
国立台湾海洋大学馬祖校区前の通りにカフェや飲食店が数軒ありました。
●北竿観光案内所(ビジターセンター)
国立台湾海洋大学馬キャンパスのすぐ隣にあるのが北竿観光案内所。別名ビジターセンター(北竿遊客中心)
簡単なお土産屋とカフェ併設、トイレ休憩、パンフレットなども手に入ります。
●石造りのセブンイレブン
馬祖列島には北竿・南竿ともに複数軒のセブンイレブンがありますが、石造りのセブンイレブンはここのみ。
国立台湾海洋大学馬祖キャンパス、北竿観光案内所(ビジターセンター)の向かいにあります。
品揃えは至って普通ですが、こちらも島民憩いの場のようで、店外の休憩スペースで休んでいる人がたくさんいました。
●橋仔集落(橋仔村)
芹壁集落の更に先にある橋仔村。馬祖で最も廟が多い集落。その昔は漁業で栄えていたため村の人口が1000人を超えるなど、北竿最大の集落だったそうですが、人口が大量に流出したことで、人より神様の方が多い集落、となったそうです。
やはり馬祖といったらムール貝!ちなみに、お土産のキーホルダーにもムール貝がありました。
●螺蚌山自然歩道
北竿の東端にある螺蚌山自然歩道は是非訪れてほしい絶景スポット。
螺蚌山自然歩道は、足場が悪いところがあるので、動きやすい靴、かつ、天気の良い日に行くことをおすすめします。
雨や強風の際は見送りましょう。
螺蚌山自然歩道についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
1泊2日の滞在後、北竿から南竿へ。
宿泊した宿のご主人が、北竿から南竿へ渡るため、港まで送迎してくれました。言葉は直接は通じなかったけど、いろいろと親切にして頂きました。
朝食でもおかわりを頂いたけど、帰り際におみやげにとキュウリを頂きました。嬉しい心遣いに、丸かじりしながら南竿へ向かいました。笑
●北竿白沙港
北竿の港、白沙港。ここから南竿行きの船が出ています。
1時間に1本の運航で、片道15分 160元(≒700円)
自動券売機の勝手がわからず、カウンターで乗船券を購入。ちなみにパスポート提示を求められました。
船に乗船して南竿へ。
朝の飛行機で到着して昼の船で北竿へ向かったので丸1日と半日の滞在でしたが、バイクで回ったので島をぐるりと一周見て回ることができました。徒歩やバスを組み合わせる場合は、北竿は最低2泊3日は必要かと思います。