五島列島、黄島でおばちゃんにトイレを借りた話

2022年11月に旅した、五島列島 黄島で島のおばあちゃんにトイレをお借りした話です。
五島列島 黄島は、福江島から船で約30分のところにある、人口約30人程の小さな二次離島。
猫、とりわけ黒猫がたくさんいる島です。
黄島についてはこちらから。
黒猫についてはこちらから。

朝7時半頃に福江港を出発。黄島へ向かう船の乗客はわたし1人でした。
30分後、8時過ぎに黄島の港へ到着。帰りの船が出るのは15時半になるので、島には7時間強の滞在になります。
面積が約1.38 km²程度なので、2~3時間もあれば島を一周できてしまいますが、島内には民宿が1軒。宿泊にも心惹かれましたが旅の日程で今回は日帰りでの上陸です。

港にいた黒猫とカラス

港といっても漁港のような静かで小さな港です。別の記事にも書きましたが、人より猫の方が圧倒的に多い島です。

港に降りて、地図の看板を見ていると、どこからか島民のばあちゃんがやって来て(人口が少ない島で時々あるのが、船が着くと手紙や荷物が届いたりするので、それを見に来るというパターン)、
「ちょっとあんた~!」と、話しかけられました。
「こんにちは~」なんて挨拶を返すと、ばあちゃんは「ちょっと、あんた!トイレが工事中だよ!」と。
「トイレがないと困るでしょう!」と。
話を聴いてみれば、渡船待合所のトイレが工事のため使えないそうで、船からわたしが降りてきたのをみてトイレを心配してわざわざ近づいてきて話しかけてくれたようです。

わたし「ええ、それは大変ですね」
ばあちゃん「向こうにお寺があるから、頼んでトイレを借りなさい。トイレは大変だよ」(←実際はめっちゃ五島弁)
わたし「ありがとうございます、お寺、行ってみますね」
ばあちゃん「今から、お寺に行って頼んでおくよいいよ」
わたし「分かりました、ちょっとのぞいてみます」
ばあちゃん「それか、ばあちゃんちのを貸してあげるから」
わたし「いや、さすがに…(申し訳ないです)」
ばあちゃん、携帯を出す
ばあちゃん「これがばあちゃんの電話だから、トイレに行きたくなったら電話をかけてね」
わたし「すみません、、、」(ばあちゃんの携帯の自分の番号画面を写真で撮影する)
このやりとりの後、ばあちゃんは犬を連れて颯爽と去っていきました。

ばあちゃんと分かれた後は、島の中を歩いたり、長崎県で一番低いという山に登ったり、秘祭が行われるという洞窟の観音様を見たり、異様に多い黒猫の写真を撮っていたらじいちゃんに誘われ、猫の餌やり場を発見したり…と、小さな離島の中を冒険すること数時間。
港に戻ってくると14時近くとなり、やっぱりなんとなくトイレに行きたくなるのですね、人間の不思議。
まずはお寺に向かい、ドアから「ごめんくださ~い(小声)」と呼び掛けてみたものの…、
誰も出ないので再度「ごめんくださ~い(少し大きめに)」、それでも誰も出てこないので、もう一度「ごめんくださーい!!(大声)」、少しの間を置いてもシーンとしていて、誰もいないことが分かりました。
勝手に上がるのはやはり違うなと思い、お寺でトイレを借りることは諦めて、近くにあった公民館のようなものを覗いてみるも、こちらも施錠中。
民宿に行って借りるか、それともばあちゃんに本当に電話すべきか…迷いながら港の方へ歩いて様子を伺っていると、今度はどこかからじいちゃんがやって来て、「あんた、トイレだろう!」と声をかけられました。じいちゃんに「(ばあちゃんから)聞いてるから、おいで(実際はもっと五島弁)」と言われ、付いていくとばあちゃんの家に案内されました。
そこでばあちゃんも出てきて、ばあちゃんに本当にトイレを借りることに。

なんだろう、このすごい親切は。

帰りがけに立ち寄った島唯一の商店で、島の平均年齢よりはずっとお若い方が店主をされていて、少しお話させて頂きました。
帰宅後、このおばあちゃんにどうにかしてお礼がしたいなという気持ちが強くあり、でも、どのようにしたらいいのかが分からず…、この商店の方を思い出し、商店の方にお手紙とお菓子をお送りして、おばあちゃんにお菓子とお手紙を渡してもらうことにしました。
受け取った商店の方から、丁寧に連絡も頂きました。その節は本当にありがとうございました。
離島ひとり旅を続けていると、こういった島の方の親切に触れることが本当に多いなと思います。

今度はゆっくり一泊で訪れたい。
さすがに、渡船待合所のトイレは工事が完了していることを願います。笑

犬の散歩に行くばあちゃん
渡船待合所のトイレは工事中
ばあちゃんに借りたトイレ
ばあちゃんのトイレ きれいに掃除されていました。
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