種子島といえば、ロケット!鉄砲伝来!はもちろんですが、
最近ではワーケーションや、移住先としても人気が高い島です。
空港があるのでアクセスが良く、お店などもそこそこそろっていて便利で、
サーフィンやカヌー、キャンプなどのアクティビティが充実していて、島を見渡せば豊かな大自然。
サーフィンが人気なのも納得。白浜のロングビーチがたくさんあり(中には全長12㎞という場所も!)、とても美しいです。
無料で見学できるJAXAの宇宙センターなどの施設もとても魅力的です。
2022年5月のGWに、種子島に行ってきました。
こちらでは、わたしがめぐった旅の振り返りを中心に、種子島へのアクセスや見どころをご紹介します。
今回の旅は、GW期間の3連休に、
飛行機を利用した2泊3日、現地の移動手段はレンタカー。
島内をぐるっと一周、見どころを巡りながら観光するには、ちょうどいいスケジュールでした。
★アクセス
種子島へのアクセスは、鹿児島空港からの飛行機、鹿児島港からのフェリーがあります。
✈飛行機の場合は羽田→鹿児島→種子島
鹿児島-種子島間は約40分。
🛥船の場合は鹿児島空港→鹿児島港→西之表港(種子島)
鹿児島港-西之表港はフェリーで3時間半、高速船で1時間半。
鹿児島-種子島間は飛行機と高速船では料金がそこまで変わらないため(片道約1万円程度/飛行機は時期にもより値段が上下、高速船は若干往復割引があるので比較したら高速船のほうが安いです)、休日が限られていて、島での滞在時間をなるべく長く!という人には飛行機がおすすめ。
せっかく離島への旅なので船旅の旅情を味わいたい、でも時間は短く、という人は高速船。
時間に余裕があり、船旅を存分に味わいたい人はフェリーで。
という選択肢でしょうか。(なお、フェリー利用の場合は半額以下になりますので、旅はお得に!という方はフェリーが一番安いです。)
飛行機の場合は、空港が街から離れているため、レンタカーの手配が必須。
高速船・フェリーの発着となる港は街(種子島で一番の繁華街)にあるので、車を運転する予定のない方は船利用をおすすめします。
ただ、種子島はとても広いので、レンタカーを手配しないと島内が巡れないので、船で行く場合も、宿の手配と合わせてレンタカーを予約しておくことをおすすめします。
わたしが利用したレンタカーは、飛行機の到着タイミングで空港に車を持ってきてくれてその場で書類記入、
帰りは、空港に乗り捨てOKというものでした。(時間を計算して返しに行かなくていいのでかなり便利でした)
★スケジュールの目安
わたしは、5月のGWを利用した三連休で訪れました。
種子島は離島の中でも大きな島。
南北に57.2㎞、東西に5~12㎞(縦に細長い島)、島の周囲は186㎞。
※横浜市とほぼ同じ大きさと言われています。広い!
北部の西之表市、中部の中種町、南部の南種町というエリアに分かれています。
人口は約3万人弱。
1日目の午前中から~3日目の夕方の飛行機ギリギリまで、まるまる3日かけて、
エリアを効率よく3日分に区切ることで、名所巡り、街歩き、施設見学、絶景スポットで撮影など、特に駆け足になることなく、余裕をもって島内の観光が可能でした。
飛行機を利用する場合、鹿児島空から種子島へ向かう1便に乗るためには、当日の朝羽田から向かったのでは間に合わず、前日夜に鹿児島に前乗りました。
鹿児島空港の周囲には何もないため、宿泊場所や夜に到着した際の食事などは、事前に細かく下調べをしておくのがいいと思います。鹿児島前泊のエピソードはこちらから。
空港から徒歩で15分の宿に宿泊したのですが、夜は飲食店もコンビニもない道をてくてく歩き、朝は宿の方が飛行機に合わせて送ってくださいました。
帰りは種子島を18時に出発する飛行機。離島の空港は小さいので、羽田や大都市の空港に比べると、地方の駅で電車に乗るような感覚で搭乗ゲートに行けるので、3日目の夕方まで、3日まるまると島を散策することができました。
★宿泊場所の目安
西之表、中種子、南種子の3つのエリア。
食事は宿でゆっくりと、もしくは運転が苦でないのであればエリアは特に気にすることはないと思いますが、夕食やお酒を島のお店で楽しみたい、という方は西之表の港があるエリアに宿泊すると、宿から歩いて行ける範囲に飲食店がたくさんあります。ちなみにわたしは南種子エリアに宿泊をしたので、夕食は1泊は宿で、もう1泊は西之表エリアで頂き、夕食後1時間以上運転して宿に戻るという工程でした。
ぜひ、島内の地図を見ながら見どころを訪れてみてください。
(マップは空港でも、レンタカーでも手に入れることができます。ちなみにわたしは、思い付きで急に決めた旅だったので、事前に観光ガイドを読んだりはせず、空港で手に入れた地図を頼りに島内を回りました。)
また、JAXAの宇宙センターのロケット打ち上げ時は見物だと思います。
近辺の公園や展望台など、見物スポットも各所に点在していました。
予約を取るのが大変そうですが、いつか見てみたいと思いました。
★下記では、わたしが2泊3日の滞在で訪れた場所をご紹介していきます。
鹿児島→種子島の1便は8:05発(22年5月時点)。羽田からの乗り継ぎでは間に合わないので。鹿児島空港近辺の宿に前泊。一便で種子島へ。離島航路は小型のプロペラ機なので個人的にはテンションが上がります。
種子島空港
種子島空港。愛称はコスモポート種子島。JAXAの宇宙センターがあるので、宇宙=COSMOが由来。空港の中にはロケットの模型や、打ち上げ時の写真の展示などもあり、入口からかなり宇宙推しが伝わってきます。
ちなみに、こちらは2006年からの新空港。車で少し走ったところに今は使われていない旧空港もあります。
「宇宙に一番近い島 種子島」!南北に長い島です。
男淵・女淵の滝
上下の2連の滝で、上を男淵、下を女淵と呼んでいます。駐車場から遊歩道を少し歩くと、手前に男淵、その先に女淵があります。種子島には高地がないので滝は珍しいのですが、こちらは渇水期でも滝水が止むことはありません。
男淵の滝つぼ。この背側が女淵となっていますが、男淵・女淵を一緒に写真に収めるのは難しいです。(回転すれば動画でなら可能。)
こちらが女淵の滝。女淵の滝のほうが高低差があります。
また、この男淵・女淵の滝でのエピソードはこちら。
絶景 種子島 向井共有地
男淵・女淵の滝から種子島の東海岸を通る県道75号線に出て北に向かってすぐ、「絶景 種子島 向井 共有地」と書かれた看板が出てきます。観光マップや名所の書かれた地図には載っていなかったのですが、「絶景」に心惹かれて立ち寄ってみました。
少し進んだところに展望エリアがありました。わたしが訪れたときは地元のおばあちゃんが3名、茂みの横でピクニックのようなお茶会をしていました。
展望からの風景。
展望からの風景です。
犬城海岸・馬立の岩屋
絶景 種子島の展望台から少し北上したところにある、犬城海岸・馬立の岩屋。自然の洞窟や、奇岩巨岩が見られます。海も透明で美しく、魚や生き物も見られました。
波の浸食で作られた自然の洞窟。馬立の岩屋という名前は、第10代島主・種子島幡時がこの穴で消息を絶ち、愛馬がその帰りをこの穴の前で待っていたことから、つけられたそうです。
よ~く見るといろんな生き物がいます。
蟹の擬態化。笑
旧種子島空港
今はもう使われていない老朽化した建物と跡地ですが、新海誠監督の映画「秒速5センチメートル」の舞台となった場所で、聖地巡礼で訪れる人も多いとか。
とても小さくて古い建物なので言われてみれば趣というか、雰囲気がありました。
離島にはこのように現在は使われていない空港が結構あります。(新しく空港ができた場合と、かつて航空便があったけれど現在は廃止されている場合とがあります)
鉄砲伝来の地 門倉岬
種子島といえば、鉄砲伝来。鉄砲伝来の地、という場所があります。どうやら島の南端から伝わってきたようです。ちなみに、西之表港近くには鉄砲伝来館という施設がありますが、今回は見学しませんでした。
鉄砲がいい感じ。
この地で初めて鉄砲が発砲され、日本に鉄砲が伝わったそうで、毎年10月には記念式典も行われています。
300mほどの場所にはポルトガル人が上陸した浜もあります。
そこまで長くはないですが、階段の上り下りがあります。
七色坂展望所
門倉岬から車ですぐのところにある七色坂展望所。眺めがとてもいいので、ぜひ立ち寄ってみてください。門倉岬と前の浜自然公園が望めます。
約8㎞にわたる白浜がとてもきれいです。
前之浜海浜公園
七色坂展望所から見下ろした前之浜海浜公園。約8㎞続く白浜のロングビーチに、広い公園があり、水道やトイレがあるのでここでキャンプをしている人が複数グループいました。
親子連れのキャンパーで、お父さんが昼寝をして、お子さんがキャンプテーブルで勉強をしていたのが印象的でした。ワーケーションでしょうか、島の方でしょうか?贅沢な過ごし方。
千座の岩屋
種子島の東側には、波で削られた海蝕岩多く見られますが、その中でも最大級なのが千座の岩屋。海蝕洞窟となっていて、干潮時のみ、洞窟の中に入ることができます。洞窟の中に入ることが切るのは干潮時刻の前後2時間なので訪れる際は確認を。わたしは宿泊先が近く、宿での朝食前に訪れましたが運よく中に入ることができました。
洞窟の入り口がいくつかあって、さすが島内最大の海蝕洞窟とあって入ってみるととても広いです。
洞窟内は枝分かれして、複数の場所に繋がっています。反対側からは時折波がやってきました。中に入れるのは干潮の前後2時間のみ。
反対側には海と岬が見えます。
こちらは狭いですが、こちらからも入れます。
入り口は狭いですが、こちらのほうが中は広かったです。
しばらく見学していたらだんだん波が入ってきました。早朝にひとりで訪れるには少し寂しい気もしましたが、とても珍しい風景を見学することができました。
たねがしまマングローブパーク
カヤックが楽しめたり、ボードウォークを散歩できるたねがしまマングローブパーク。ここに生えているのは「メヒルギ」で、メヒルギが自生できる北限が種子島と言われています。(「オヒルギ」は奄美大島が北限)
このマングローブ林は、「種子島のマングローブ林」として環境省「日本重要湿地500」にも選出されています。
落書きヒドイ…
ボードウォーク・遊歩道があり、マングローブ林の中を歩くことができます。
要予約ですが、カヤックなどのアクティビティも楽しめます。歩けないところまで行けるので楽しめそうですが、カヤックに乗らず、散策だけでも楽しめそうです。
ねじの伝来地/熊野海岸
鉄砲伝来とともに伝わったのが「ねじ」の技術だそうです。火縄銃にねじが使われていて、それが日本人とねじの初めての出会いだったそうで、このことを伝えるのが熊野海岸に設置されたこの看板だそうです。(海外ではねじがすでに使われていたらしいです)
アコウのアーチ
アコウの木がまるでトンネルのようにアーチ状になった珍しいスポットです。
鉄浜海岸(かねはまかいがん)
種子島の東側に位置する海岸。砂鉄が多く含まれることから、鉄浜(読み方はかねはま)と名付けられたそうです。鉄砲が伝来した種子島ですが、その後製造に成功したのは鉄が採れたからだともいわれているそうです。
現在はサーファーのメッカとも呼ばれていて、わたしが訪れた日も、多くのサーファーたちがサーフィンをしていました。
サーフィンをテーマとした映画の撮影地にもなったのだとか。
天女ヶ倉公園展望所
種子島の北部にある展望所。種子島を一望でき、北に向かって、右に太平洋、左に東シナ海を眺めることができます。
近くに天女ヶ倉神社もあります。また、ヨガの聖地として最近認定されたそうです。ここでヨガをするのでしょうか?
種子島は比較的フラット、平地の多い平らな島です。離島の中には断崖絶壁でビーチや海岸の少ない島も多いのですが、種子島は平地が多く、ロングビーチがたくさんあるのが特徴のひとつです。
2020年にヨガの聖地に認定されたそうです。ここでヨガをしているんでしょうか?この日は見かけませんでした。
ヘゴ自生群落
種子島の北部にあるヘゴ自生群落。森の中に広範囲に続いています。少しわかりにくいところにありますが、細い道にそってしばらくヘゴの生い茂るエリアを見学することができます。亜熱帯の雰囲気を感じられるスポットです。
メヒルギ自生群落
マングローブを構成する植物のひとつメヒルギ。日本国内では沖縄と鹿児島に自生。指定文化財になっているメヒルギ自生群落。観光マップに沿って行ってみました。
もう少し生い茂っているのを想像していたので、最初はあれ?どこだろう?と周りをうろうろしてしまいました。
喜志鹿埼灯台
種子島最北端の灯台。薩摩半島方面を望めます。
奥神社とアコウの巨木
種子島北部に位置する奥神社とその敷地にあるアコウの巨木。喜志鹿埼灯台近くにあります。
浦田海水浴場
鹿児島の北端にある海水浴場。宿の方にもこの海はとてもキレイだからぜひ行った方がいい、とおすすめされました。
海の青がとてもキレイな場所でした。
ベンチに長らく座られていた方がいたので被写体にお背中お借りしました。
訪れたのが5月だったので、まだ海に入っている人はいませんでした。夏は賑わいそうです。
浦田海水浴場の海の家?ビーチハウス?不思議な形。
シーサイドハウスという名の施設でした。利用料を払えば、シャワーやトイレ、休憩所などが完備されていて、キャンプ道具などの貸し出しもあるようです。(4月~9月夏季限定のオープン)
西之表港
鹿児島空港から飛行機も飛んでいますが、鹿児島港から船でのアクセスの場合は西之表港に到着します。
鹿児島港から西之表港は高速船で1時間35分、フェリーで3時間30分。
最近は手っ取り早く飛行機!旅が多いですが、(離島便で多いプロペラ機が好きというのもありますが)、船でゆっくり旅情を感じながら旅する、というのもいいなあと思っています。高速船でなく、フェリーなどでのんびりという時間にゆとりのある生活、憧れる…。
空港だけでなく港もロケット推し。
待合室には船を待つ人がたくさんいました。ロケット・鉄砲推し。
お土産を買うところは空港よりも港の方が多かったので、滞在中に訪れてみるのもいいかもしれません。
種子島のおみやげについてはこちらの記事で
種子島のお店についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
西側の海岸
この場所の名前が分からないのですが、種子島の西側沿岸、板敷鼻近くの石の多い海岸です。
西側なので夕陽を見るにはおすすめの場所、
いわばですがキレイな景色でした。近くに階段状になった場所があって、そこにカメノテ(亀の手/種子島では「セイ」と言うらしい)がぎっしり生えていて、それをシャベルでとっている(摘んでいる?)ご夫婦がいました。
以前に貝料理専門店や別の離島で食べたことはありましたが、生えているのは初めて見ました。しかも、こんなにぎっしり!
若いご夫婦がなにやら熱心に作業をされているので、何しているんですか?と聞いてみると「カメノテ、茹でて食べるんです」とのことでした。カメノテが生えているのも、カメノテをとっているのも初めて見たのでビックリしました。
この場所の名前が分からず…
西之表港から南に向け、種子島の西側の海沿いを走る58号線はサンセットラインとも呼ばれ、夕陽もよく見えるのでドライブなどもおすすめです。
名前分からずですが、海沿いの道をドライブしていると、いくつもビーチがあります。(道沿いにすぐ見える場合と、ビーチ入口の看板がある場合があります)
夕暉が丘(大和夕暉が丘平和の塔)
種子島高校のすぐ近くにある、夕陽がキレイに見えるスポット、夕暉が丘。
夕陽が見えるスポットなので、日没の時間には人が集まってきていました。
この、戦艦大和夕暉が丘平和の塔は、ちょうどここから見える海に戦艦大和が沈んだことから建てられたものだそうです。
夕陽を見ていた人の中に、この石碑を建てた発起人と言われる方がいらっしゃいました。島外からお孫さんが遊びに来たので一緒に見に来たのだとか。この石碑を鹿児島から運ぶのに船をチャーターしてかなり大変だったとお話を聞かせて頂いたのですが、そのお話を聞いた後に、石碑をよく見てみれば「○○参上!」のような落書き(削り書き)が…。よしましょうね、観光地でこういう落書きをするのは…
日没の瞬間は雲に隠れて見ることができませんでしたが、夕陽がとてもきれいでした。
同じ方向に見えるのは馬毛島。一般住民は住んでいませんが、自衛隊の基地があるようで、時々ニュースなどで名前を聞く島名ですね。
宝満の池
宝満の池。種子島の南端にあります。
展望台から見下ろすことも、畔まで歩いて行くこともできますが、展望所と、畔のある宝満神社は別の場所です。
緑色で美しい池でした。季節によってはカモをたくさん見ることができるそうです。
わたしが訪れた5月にはカモは1羽も見ることがありませんでしたが、秋ころにはかなりの数を見ることができるそうです。
また、毎年11月から2月にかけては、江戸時代からの伝統的な鴨突き網猟が行われているそうです。
宝満の池展望所からは、宝満の池を上から眺めることができます。
宝満神社。赤米の神事を通じ地域の稲作と深くかかわっているそうで、宝満神社の前には、「赤米館」と呼ばれる資料館がありました。(赤米も購入できます)。種子島は古くから赤米が作られてきたそうです。
少し長めの参道です。
この本殿の鳥居の手前の脇から小道を進むと宝満神社の畔に行くことができます。
長浜海岸
種子島の南西部の海岸。遠浅で、砂浜は約12㎞続き、島内最長の海岸となります。
ウミガメの産卵場にもなっているそうです。
雄龍・雌龍の岩
種子島空港の西にある、雄龍・雌龍の岩。嵐の夜に崖崩れにあい海に投げ出された達五郎・達江という夫婦の生まれ変わりという伝説の岩だそうです。
★種子島で食べたものの記事はこちら
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★種子島での宿泊はこちら
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